初めて手袋を買ってもらったのは、幼稚園児の頃、
家族でディズニーランドに遊びに行った時でした。
その時は、クリスマスのイベント期間中で、
パレードやショーに出ているキャラクターやダンサー達は皆、
ニットの手袋やマフラーをしたコスチュームを着ていて、
とても可愛かったのを覚えています。
手袋というのは、夏場でも紫外線対策などで使用する人もいますが、
だいたいは冬が本番だと思います。
小さい頃の私には、クリスマスを感じる特別なアイテムに見えたのです。
お土産選びに、お店に入ると、ファンキャップやマフラーに並んで、
手袋が売られているのも目に飛び込みました。
手の甲にクラシックのミッキーマウスが描かれており、
耳の部分は立体的に編まれている・・・。
今、思い出してみても、非常にお洒落なデザインだと思います。
私は、ひと目で気に入ってしまいました。
けれど、両親にその手袋が欲しいとお願いしてみたのですが、
あまり良い顔をしてくれません。
私は、おもちゃ屋さんで駄々をこねる子どものように、ねだり続けました。
当時の話を両親に聞いてみると、
その時、私用の手袋が無かったので、買う事自体は良かったのですが、
五本指に分かれていないタイプの物だったので、
手が使いにくそうだと心配して迷っていたのだそうです。
そのような両親の気遣いは、つゆ知らず、
長時間ねだった甲斐あって手袋を買ってもらう事が出来ました。
嬉しくて会計を済ませると、すぐに手にはめて、
皆に自慢するような気持ちでディズニーランドを楽しみました。
両親が言うには、それはそれは満足気な表情だったそうです。